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title: '本醸造酒の定義〜アルコールを加えて造る日本酒〜'
description: '本醸造酒とはどんな日本酒か、定義・味わい・楽しみ方をわかりやすく解説。製法品質表示基準で定められた本醸造酒の条件から、特別本醸造酒との違い、すっきりとした味わいの特徴まで、この記事を読めば自分好みの一本が選べるようになります。'
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# 本醸造酒の定義〜アルコールを加えて造る日本酒〜

> 本醸造酒は、精米歩合70%以下の白米に少量の醸造アルコールを加えて造る日本酒です。すっきりとした飲み口とキレの良さが最大の魅力で、食事に合わせやすい食中酒として親しまれています。この記事では本醸造酒の定義から特別本醸造酒との違い、味わいの特徴、楽しみ方まで解説します。初めての一本選びで迷っている方も、自分好みの本醸造酒が見つかるかもしれません。

## 本醸造酒とは

本醸造酒は、清酒の製法品質表示基準（平成元年国税庁告示第8号）で定められた特定名称酒の一つです。精米歩合70%以下の白米に少量の醸造アルコールを添加して造られた清酒で、香味及び色沢が良好なものが本醸造酒を名乗れます。価格帯も手頃なものが多く、食中酒や毎日の晩酌酒として長く親しまれてきた日本酒です。

醸造アルコールを清酒に加える技法は、江戸時代の元禄年間にまでさかのぼります。当時は「柱焼酎」と呼ばれ、発酵中の米・米こうじ・水の混合物であるもろみに少量の焼酎を加えて香りを良くし、風味をすっきりさせると同時に品質の劣化を防ぐ工夫がなされていました。戦後の米不足の時代には、醸造アルコールと糖類・酸味料を大量に加えた三倍増醸清酒（三増酒）が広まりましたが、1973年に添加量を大幅に減らした本醸造酒が登場し、品質重視の方向へ舵が切られました。1990年に清酒の製法品質表示基準が適用され、本醸造酒の表示条件が正式に定められて現在に至ります。

![本醸造酒の歴史は江戸元禄期の柱焼酎（もろみに焼酎を加えて香りを高める技法）に始まり、戦後の米不足期に三倍増醸清酒が広まったあと、1973年に添加量を大幅に減らした本醸造酒が登場し、1990年の清酒の製法品質表示基準で本醸造酒の表示条件が正式に定められた](/_emdash/api/media/file/01KT0W9J8C64H6035F21C52B5T.webp)

## 本醸造酒の定義と原料

本醸造酒は、清酒のなかでも精米歩合70%以下の白米を使い、少量の醸造アルコールを添加して造られた日本酒です。清酒の製法品質表示基準（平成元年国税庁告示第8号）で定められた特定名称酒の一つで、その要件は次の通りです。

- 精米歩合70%以下の白米、米こうじ、醸造アルコール及び水を原料として製造した清酒であること
- 白米は、農産物検査法により3等以上に格付けされた玄米またはこれに相当する玄米を精米したものであること
- 醸造アルコールの重量が白米の重量の10%以下であること
- こうじ米の使用割合が白米の重量に対して15%以上であること
- 香味及び色沢が良好であること

本醸造酒の最大の特徴は、少量の醸造アルコールを添加する点にあります。醸造アルコールの添加によって香りが引き立ち、味わいにキレが生まれるため、すっきりとした飲み口に仕上がります。

## 本醸造酒を形づくる二つの要素

本醸造酒の個性は、精米歩合70%以下の精米と醸造アルコールの添加という二つの要素で成り立っています。醸造アルコールの添加自体は吟醸酒や大吟醸酒にも共通しますが、吟醸酒が精米と吟醸造りによる華やかな吟醸香を最大の持ち味とするのに対し、本醸造酒では醸造アルコールがもたらすすっきりとしたキレと、精米歩合70%以下で残る米の旨味のバランスこそが味わいの核になっています。ここではそれぞれの意味と味わいへの影響を解説します。

### なぜ精米歩合70%以下にするのか

精米歩合70%以下とは、玄米の外側を30%以上削り落とした白米を使うことを意味します。米の外層に多く含まれるタンパク質や脂質が除去されることで雑味が減ります。吟醸酒（60%以下）や大吟醸酒（50%以下）に比べると削る量は少なく、そのぶん米の旨味成分が多く残ります。本醸造酒が純米酒に近いまろやかさを持ちながら醸造アルコールによるキレも兼ね備えているのは、この精米歩合と添加のバランスによるものです。

### 醸造アルコールとは

醸造アルコールは、サトウキビなどの含糖質物やでんぷん質物を発酵・蒸留して造られるアルコールです。連続式蒸留機で繰り返し蒸留されるため、それ自体には味や香りがほぼありません。

本醸造酒では、もろみにこの醸造アルコールを少量添加します。もろみに適量添加すると香りが高くなり、味わいがすっきりします。本醸造酒は吟醸酒ほど華やかではありませんが、軽い吟香が感じられる銘柄もあります。また醸造アルコール自体が非常に辛口であるため、添加によって米由来の甘味が抑えられ、後味にキレが生まれます。この軽快な飲み口が、食中酒として料理の味を邪魔しない本醸造酒の大きな強みです。

![一升瓶からおちょこに注がれる透明な日本酒の動きと夕方の柔らかな光](/_emdash/api/media/file/01KT0W9J8QKDSHSNTM83M8304Q.webp)

## 本醸造酒と特別本醸造酒

本醸造酒のうち、香味及び色沢が特に良好なものに「特別本醸造酒」の名称を用いることができます。ただし、なぜ特に良好といえるのかを、使用原材料や製造方法などの客観的事項をもってラベルに説明表示する必要があります。精米歩合を根拠とする場合は60%以下に限られます。

説明表示の例としては、精米歩合60%以下のほか、有機米のみを使用したもの、長期低温熟成で仕上げたものなどがあります。蔵ごとのこだわりがラベルに表れるため、選ぶ際の手がかりになります。

味わいとしては、本醸造酒よりも雑味が少なく、クリアな飲み口になる傾向があります。精米歩合60%以下のものは吟醸酒と同じ精米歩合ですが、吟醸造りによる華やかな吟醸香ではなく、丹念に磨いたことによるキレの良さが持ち味です。味のバランスがより整い、初心者にも飲みやすい銘柄が多いのが特別本醸造酒の特徴です。

## 本醸造酒の楽しみ方

本醸造酒は冷酒から燗酒まで幅広い温度帯で楽しめる日本酒です。なかでも燗酒との相性が良く、温めることで本醸造酒の個性がより引き立ちます。

本醸造酒を初めて飲むなら、まずは常温でそのまま試してみてください。本醸造酒本来のまろやかな辛口がそのまま感じられ、どんな酒なのかがつかみやすい温度帯です。

そこから好みに合わせて温度を変えると、本醸造酒の幅広さが見えてきます。すっきりとしたキレを楽しみたいなら、冷酒がおすすめです。冷やすことでシャープな辛口が際立ち、暑い時期にも飲みやすくなります。逆に旨味のふくらみを求めるなら、上燗（45℃）から熱燗（50℃）あたりの燗酒を試してみてください。温めることで米由来の旨味がじんわりと広がり、味わいに丸みが出ます。本醸造酒は燗酒向きの性質を持っており、もともと香りで勝負する酒ではないため、吟醸酒や大吟醸酒のように温めて吟醸香が飛んでしまう心配がありません。

食事と合わせるなら、本醸造酒のすっきりした辛口は和食全般との相性が良く、特に煮魚、肉じゃが、焼き鳥といった家庭的な和食の定番が好相性です。常温では淡白な味の料理、燗酒では味の濃い煮込み料理というように、温度帯を使い分けることで一本の本醸造酒でも幅広い食事に対応できます。

## まとめ

本醸造酒の味わいの核は、精米歩合70%以下で残る米の旨味と、少量の醸造アルコールがもたらすキレのバランスにあります。吟醸酒のような華やかな吟醸香を前面に出すタイプではないぶん、温めても香りが飛ぶ心配がなく、燗酒との相性が特に良い日本酒です。煮魚や肉じゃがといった家庭的な和食との組み合わせはもちろん、常温で淡白な料理に、燗酒で味の濃い煮込み料理にと、温度帯を変えることで一本で幅広い食事に対応できます。毎日の食卓に寄り添う一本として、ぜひ本醸造酒を試してみてください。他の日本酒の種類も知りたい方は「[特定名称酒で知る日本酒の種類](https://sakepo.com/columns/sake-types-guide)」をご覧ください。

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