かわいい名前のカクテルに共通する魅力

かわいい名前のカクテルには、花や動物、雪玉や天使、金色の夢といった親しみやすいモチーフが名前に使われています。響きのやわらかさだけでなく、名前の意味を知ったときに思わず微笑んでしまう——その親しみやすさが、バーでの注文を気軽なものにしてくれます。

ミモザの黄金色やスノーボールのクリーム色のように、名前が見た目を予告してくれるカクテルは、届いた瞬間に「なるほど」と納得できる楽しさがあります。一方でキティのように、名前の由来と味に直接のつながりはなくても、響きのかわいさだけで注文したくなる一杯もあります。

かわいい名前のカクテルはフルーティーで甘みのあるレシピが多いのも共通点です。クリームや卵白でやわらかな口当たりに仕上げたもの、リキュールやフルーツジュースで鮮やかに色づけしたものが目立ちます。カクテルに慣れていない方でも頼みやすく、1杯目として選びやすい一群です。

かわいい名前のカクテル8選

ここからは、響きも見た目もかわいいカクテルを8種紹介します。定番からマイナーまで幅広く選んだので、度数の低いものから順に目を通してみてください。

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カクテル名メニューにあるかベース味わい度数の目安合うシーン
キティ大体ある赤ワインワインの果実味・ジンジャーの軽やかさ約6%気軽な一杯・食事中
ミモザ大体あるシャンパンオレンジの甘み・泡の華やかさ約6%ブランチ・乾杯
チャイナブルー大体あるライチリキュールライチの甘み・柑橘の酸味約7%昼〜夜・気分転換
スノーボールあまりないアドヴォカートカスタードの甘み・ライムの爽やかさ約8%冬・パーティー
ピニャコラーダ大体あるラムココナッツとパイナップルの南国感約13%夏・リゾート気分
エンジェルズキスあまりないカカオリキュールチョコレートの甘み・クリームの滑らかさ約14%食後・デザート代わり
ピンクレディあまりないジングレナデンの甘酸っぱさ・卵白のフォーム約16%食前・特別な夜
ゴールデンドリームあまりないガリアーノバニラとオレンジの甘み・クリーミー約18%食後・デザート代わり

度数はレシピや店ごとに差があるため、あくまで目安です。

キティ

赤ワインとジンジャーエールを同量で合わせるだけのシンプルなカクテルです。猫を意味するこの名前は日本のバーでもなじみ深く、ワインが苦手な方にも親しまれています。白ワインに替えるとオペレーターという別のカクテルになり、ベースのワインで印象がガラリと変わるのもこの一杯の面白さです。

ミモザ

シャンパンとオレンジジュースを同量で合わせたカクテルです。名前はミモザの花に由来します。1925年頃にパリのリッツ・ホテルでバーテンダーのフランク・マイヤーが広めたとされ、以来ブランチの定番として世界中で親しまれています。

チャイナブルー

ライチリキュール・ブルーキュラソー・グレープフルーツジュースを合わせたカクテルです。名前は磁器の絵付けに使われる藍色を意味する英語の色名に由来するとも言われ、ブルーキュラソーの淡い青色が名前どおりの見た目を作ります。日本やアジア圏のバーで特に人気があります。

スノーボール

アドヴォカートにライムジュースとレモネードを加えたカクテルです。アドヴォカートは卵黄・ブランデー・砂糖から作るオランダ生まれのリキュールで、クリーム色の仕上がりが「雪玉」の名前どおりの見た目になります。1950年前後にイギリスで生まれ、1970年代にクリスマスの定番ドリンクとして人気を集めました。

ピニャコラーダ

ラム・ココナッツクリーム・パイナップルジュースをブレンドしたトロピカルカクテルです。スペイン語で「裏ごししたパイナップル」を意味し、1954年にプエルトリコ・サンフアンのカリブ・ヒルトンでバーテンダーのラモン・マレーロが考案したとされています。1978年にはプエルトリコの公式飲料に指定されました。

エンジェルズキス

カカオリキュールの上にクリームをそっと浮かべ、層に仕上げるプースカフェスタイルのカクテルです。「天使のキス」の名前は、グラスの中でクリームがふわりと浮かぶ姿を天使の口づけに見立てたものです。1939年刊の『The Gentleman's Companion』にはすでに天使をモチーフにしたカクテルの一群として紹介されており、そのなかでも代表的な一杯です。

ピンクレディ

ジン・グレナデンシロップ・レモンジュース・卵白をシェイクしたカクテルです。名前は1911年にブロードウェイで上演されたミュージカル『The Pink Lady』に由来し、主演女優ヘイゼル・ドーンは「ピンクレディ」の愛称で親しまれました。卵白が生み出すきめ細かなフォームとグレナデンの淡いピンク色が、名前の華やかさをそのままグラスに映し出します。

ゴールデンドリーム

ガリアーノ・コアントロー・オレンジジュース・生クリームをシェイクしたカクテルです。ガリアーノはバニラやアニスの香りを持つイタリア産のハーブリキュールで、仕上がりの黄金色が「金色の夢」の名を裏切りません。1960年代にマイアミのオールドキングバーでバーテンダーのライムンド・アルバレスが考案し、女優ジョーン・クロフォードに捧げられたと伝わります。IBA公式カクテルにも認定されています。

明るいバーカウンターに置かれたクリーミーな黄金色のゴールデンドリーム

かわいいカクテルをもっと楽しむコツ

かわいい名前のカクテルは、味だけでなく見た目や場の空気ごと楽しめるのが持ち味です。一杯をもっと楽しむためのポイントを2つ紹介します。

ひとつめは、届いた一杯の見た目をまず楽しむことです。かわいい名前のカクテルは色や質感に個性があり、名前の世界観がグラスの中にそのまま表れています。ひとくち飲む前にグラスを眺める間が、バーでの時間をゆったりしたものに変えてくれます。

ふたつめは、甘すぎると感じたら遠慮なく伝えることです。かわいい名前のカクテルは甘めのレシピが多いため、好みより甘く感じることもあります。「次はもう少し甘さ控えめで」と一言伝えれば、バーテンダーはシロップやリキュールの配分を調整してくれます。

まとめ

かわいい名前のカクテルが頼みやすいのは、響きが愛らしいだけでなく、味そのものも甘くフルーティーで飲み口がやさしいからです。ミモザやスノーボールは色が名前どおりに仕上がり、運ばれてきた瞬間にひとり合点する面白さがあります。キティのように由来と味がつながらなくても、かわいい響きにつられて気軽に注文できるのも魅力です。どれもカクテルに不慣れな人の最初の一杯にちょうどよく、気負わず楽しめます。気になった名前をひとつ覚えて、次のバーで肩の力を抜いて頼んでみてください。他のカクテルも知りたい方は「バーで迷わないカクテルの種類と選び方」をご覧ください。